探偵ホームズが初登場した緋色の研究について

世界的に有名な名探偵シャーロックホームズが初めてこの世にあらわれたのが、緋色の研究であり、エドガーランポーから続けられてきた探偵小説のなかで長編探偵小説として世界で一番有名な作品といっても過言ではないでしょう。
シャーロックホームズシリーズの長編作品というのは4編あるのですが、バスカヴィル家の犬以外の作品では前編にホームズとワトソンのコンビが活躍し事件を解決し、第二部として被害者の過去の回想が入っている形式であり、緋色の研究も前編でワトソンの登場、そして当時、探偵として活躍していたホームズとの出会い、同居、その後事件が警察からもたらされるというもので、後半はこの事件に関連する被害者と加害者の過去の因縁として、アメリカ大陸でのモルモン教に係わる過去が書かれています。
そして最後に犯人が獄中で死亡、犯人を見つけた手柄を警察にとられても何も言わないホームズをみてワトソンがかれの活躍を書き残そうと決意する、という物語となっています。
緋色の研究のトリックや証拠というのは、現代のミステリーに慣れてしまった方々から見るとかなりわかりやすいものですがそれを一つ一つ解いていくホームズの活躍というのは今でも色あせないかっこよさがあります。
この緋色の研究において警察もかなり実力がないように書かれているのですが、これは当時のロンドンの司法の状況を表しており、いまやテレビドラマでも当たり前になっている現場保存の考え方がこの当時やっとあらわれてきたような時代でした。
そんな中当時の最新技術を駆使して事件にあたり、警察もわからないような新事実を導き出す探偵というのは当時民衆にかなり受けたわけです。
ホームズシリーズは途中休載をはさみながら十年以上続けられた、10年もたつと警察も進歩していくことになり、後半になると緋色の研究の調査を笑うような作者によるセルフパロディーなども現れてきます。
ちなみにタイトルの「緋色の研究(もしくは習作)」は、作中の我々の行なっていることは、白い糸巻きの中の一筋の赤い糸を探し出すようなものだ。」というホームズのセリフが由来となっています。