声紋鑑定

離婚裁判で少しでも自分の有利な裁定を勝ち取るには、相手の不貞行為を立証する証拠の提出が必要です。
また、嫌がらせやストーカー、DVなどの被害で警察に本格的に動いてもらうためには、犯行を立証できるような証拠を提出するのが効果的です。

このような証拠の収集は探偵の主要な業務の一つですが、調査対象者が警戒心が非常に強い場合や、電話での嫌がらせや夫の暴言、ストーカーの脅迫など、直接的な行為に及ばずに言葉で執拗に相手を攻撃されている場合には、どんな優秀な探偵でも物的証拠を入手するのが難しいものです。
このような場合には、探偵がボイスレコーダーで証拠となる調査対象者の肉声を録音し、その音源を裁判の証拠として採用してもらうために「声紋鑑定」を依頼する方法があります。

声紋鑑定とは、容疑者(被告人)の声と録音された音声が同一の人物のものであることを科学的に立証する手法のことで、鑑定は、人の声を検出してモニターに音の波形を表示する「サウンドスペクトログラフ(ソナグラフ)」という装置を使用して行われます。
この鑑定結果は、近年は、刑事裁判で証拠として採用される事例も増えており、民事裁判でも重要な証拠として利用されています。

人の声は、声質、イントネーション・アクセントの付け方(声の強弱)、声の大きさ、話す速さなど、一人ひとり固有の特徴を持っています。
サウンドスペクトログラフは、こうした特徴を視覚化してくれるので、これを利用して録音した音声を鑑定対象者の声と照合することで、同一人物であるかを鑑定することができます。
なお、ボイスレコーダーで録音された音源には、ノイズや雑音が含まれていることが多いので、機械による自動鑑定ではなく、専門家による目視での鑑定が証拠として重視されています。

このため、鑑定人は、一定水準以上の経験と技術を持つ専門家であることが原則で、実際に声紋鑑定の結果が裁判で証拠として採用された判例では、声紋鑑定に関する十分な経験と知識、技術を持つ専門家が、信頼性のある器具(サウンドスペクトログラフなど)を使用して鑑定することが採用のための条件として示されています。

このように、探偵が収集した音声による証拠は、声紋鑑定の鑑定書とともに提出すれば、裁判を優位に進めることができます。
現在では、有料で声紋鑑定を行って鑑定書を作成するサービスを展開する企業もあるので、個人でも手軽に声紋鑑定を利用できるようになりましたが、鑑定を成功させるにはある程度状態のよい音源を入手する必要があります。
探偵ならばそうした点も心得ているので、探偵事務所に証拠収集を依頼することをお勧めします。