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浮気したい女

わたしはA子。

主人と結婚して10年。

子供は二人。もう子供も小学校に入ったからとても子育てが楽になった。

主人とは夜の生活は一か月に一度あるかないか。もうそんなことするのがとても苦痛なんです。なので離婚を考えているんですが、やっぱり子供のことを考えると、まだ少し離婚ははやいかな…。

なら少しでも毎日の生活を楽しいものにしたい。すると、わたしの友達が今不倫にはまっているとのこと。なにそれーーーーと言いながら、友達が話す内容がとてもうらやましくて。主人に対して持つことがないであろうの毎日潤っている生活。どうやって知り合うのか聞いたらSNSでメッセージを送り合うような仲になり、そこから二人で会うようになり、そして不倫関係に陥った。

最初は多少旦那や子供たちに罪悪感があったそうだが。でも友達はそのスリル感と新鮮さを味わいたいために、つまらない日常生活から抜け出すために不倫を繰り返しているそう。わたしもやってみたい…。

SNSで浮気相手を探すということを聞いて、わたしもさっそくしたこともないSNSを登録してみた。自分あてに「友達かも?」という人達はたったの5人しか上がってこなかった。しかもみんな女性。高校の友達のみ。

これだと浮気をしてくれる男の人には出会えるはずもない。

もっともっと男性との友達を増やしたい。どうすればいいのか?考えても分からなかったので浮気知識がある大先輩の友達に相談してみたら、教えてくれた。

まずは興味のあるグループに申請して承認してもらう。わたしはラーメン関係のグループに目を付けた。

そのグループ中に誰か友達がいれば、その 友達からグループへの追加をしてもらう方法が簡単らしいのだが、誰もいない。

なのでグループに申請をした。すると、たくさんの人からイイねがきた。すごくうれしい。

そしてその中から仲良くなってよさそうな人あてに個別にメッセージを送ってみたら?と言われていたので、手当り次第にメッセージを送った。友達になってください…と。

友達から直伝されたSNSでの不倫相手を探しだすやり方。手当り次第、自分にイイねをしてくれた男性に個人的にメッセージを送り、それで返事がきた人と仲良くなっていくというやり方。

だいたい50人ぐらいの男性に「わたしとお友達になってください。」というメッセージを送ってみた。

すると、返事がきたのはほぼほぼ全員!すごく嬉しかった。これはわたしを女性としてみてくれているということなのか。

その方たちと、自分のこと、相手のこと、ラーメンのこと、私生活のこと、たくさんのメッセージをやり取りしていった。

見ず知らずの男性たちにメッセージを送ってみたら、その中から40代の男性から、今度直接会って、お話しない?という誘いのメッセージがきた。やった!

なのでわたしはLINEを交換し、その男性とLINE上で連絡を取り合うようにした。その男性はY氏ということにしよう。

そのY氏は県内でも有名な会社の部長らしい。SNSの写真をみるとお金にはまったく困っている様子もない。ゴージャスな時計に、ピカピカの革靴。そしてピシっとしたスーツ。見た目ははげていて、少しぽっちゃり。でも話し上手でわたしはY氏に惹かれていった。

とあるSNSで個人的にメッセージを送り合うY氏から今週の土曜日、ランチでもしようか?と言われたのだが、昼は子供の送迎で難しいため、夜なら大丈夫だと返事を返した。すると、なら土曜日の夜7時に○○居酒屋で待ち合わせをすることになった。

明確な日時が決まったということで、わたしは自分の容姿を鏡でみて愕然とした。このぼさぼさの髪をなんとかしようと…。今日は水曜日。時間がない。すぐ美容室に連絡し予約をした。

いつもは自分のことは二の次に考えていたのに、今回はとても行動が早い自分に多少驚いた。

次の日に美容室の予約がとれて、わたしはウキウキで美容室に向かった。きれいになった髪をみて、Y氏はきれいと思ってくれるかとても不安だった。でもはやく会いたい気持ちもあった。土曜日が待ち遠しかった。

主人には、高校の友達と飲みに行くと伝えると、「ふーん」となーんの興味も示さずに返事をくれた。あ、本当にわたしのことなんてどうでもいいんだと思うと、旦那がとても気持ち悪い存在にかわった。

それと同時にY氏への気持ちも膨れていった。

待ちに待った土曜日。自然と朝からそわそわしてしまう。子供たちには「夜お母さんいないから、お父さんの言う事聞いてね。」と言うと、「うんわかったよ。でもはやく帰ってきてね、寂しいから…」と言われてしまった。少し罪悪感がでてきてしまった。

夕方になり、子供たちのご飯を用意してはやめに家をでました。待ち合わせ場所に6時30分に着いてしまった…。

Y氏と待ち合わせとなった場所はとてもおしゃれな雰囲気の居酒屋。どうしよう、デニムなんて履いてこなければよかったとさっそく後悔。

車の中で待っていたら、Y氏からLNEがきた。「少し仕事の関係で遅れそうです。すいません…。もしよかったら先に店に入っててください。」

先に店に入って通された個室の部屋で待っていると…。Y氏が息を切らして少し遅れてきた。

見た目もSNS上の写真でみたまんま。Y氏と向かいあって、席につくと、お互いはじめまして。と挨拶をした。最初は多少気まずかったものの、2人ともお酒が入ると上機嫌で話し出し、とても楽しい時間だった。

気付いたら11時。旦那から、「子供たちもう寝たよ。」とLINEが入ってきた。だからなに?と思ってしまうわたし。ひどい女だ。LINEを無視していたら、Y氏が「じゃあそろそろでますか?」といった。わたしは「はい…」と言うと、Y氏は「その前にちょっとお手洗いへ行きます。」というので、その場で待っていた。

すると、Y氏が戻ってきて「外へでましょう」と言うので、わたしはレジに向かったら、お店の方がもうお支払はすんでいます。とのこと。気を利かせてさっきのお手洗いのときに支払いを済ませてくれたらしい。わたしはY氏のスマートさにとても気持ちがふくれた。

わたしは外に出てY氏にお礼を伝えた。すると、Y氏はもうそろそろ帰らないと旦那様が心配されますよね。という。わたしは帰りたくなかった。子供たちももう寝たし、旦那も待っていないだろう。

「もう一件いきます?わたしがごちそうしますので。」とY氏に伝えると、Y氏は「今日はやめておきましょう。また今度の機会にお願いします。」という返事だった。わたしはがっかりして、タクシーに乗って自宅へ帰った。もしかしたらこんなおばさん嫌だったのかな。デニムで行ってしまったから…?もっとおしゃれしていけばよかった。帰ってからも悶々としていた。

家について、シャワーをあびてあがると、Y氏からLINEがきていた。とても楽しかったと。次も会いたいから今日は我慢したんだと。わたしの家族に気を使っている心遣いだったのね。そんなところのY氏のやさしさにわたしの気持ちはふくれていった。

あの居酒屋からの毎日、Y氏とのLINEがとても楽しみでしかたなかった。「おはよう」や「おやすみ」というたったそんなありきたりな言葉だけど、ちゃんと返信してくれるY氏のやさしさにわたしは溺れていった。わたしってとても単純な女だったんだと気付きました。

一週間後にY氏からLINEがきた。次の会う約束のLINEは、平日ど真ん中の水曜日の夕方どうですか?ときた。

来週の平日か~。子供たちをどうしようか。旦那はちょうどその日は水・木と泊まりの出張だったのを思い出した!隣町の実家に子供たちを預けようか。実はわたしは実家とあまりいい関係ではなかった。

よっぽどのことが無い限り、実家には行かないし、実家からも連絡がまったくない状態だった。でも、こんなチャンスはないから、母親に連絡してみよう。どうにかお願いして、子供たちを預かってもらおう。学校は朝一で母親に送って行ってもらうようにもお願いしよう。

一年ぶりくらいに、実家の母親に電話をした。変なの。実家に電話するだけで手が汗ばんでいる。プルルプルル…母親「なんか用か?」久しぶりの娘に言う言葉じゃない。だからわたしはこの家族から離れていったのだ。

でもY氏に会うためにはお願いしないといけないから、わたしはぐっと我慢した。

「久しぶり…。あのう、お願いがあるんだけど…。来週の水曜日子供たちお願い出来ないかな。わたし、仕事で水・木と出張になってしまって…。旦那も出張なんだ。木曜日の朝に学校にも送ってもらえるとありがたいんだけど…」

母親からの電話での返事は…。

「えーーーー。それやといくらかもらわないとあかんね~。まあいいわよ。孫たちにも久しぶりに会いたいし。あんたはどうでもいいんだけど。」本当に一言二言多い人だ。

だから嫌いなんだ。水曜日の子供たちが学校終わってからすぐに連れて行くことを伝えた。これで準備は万端だ。

Y氏にLINEを送った。来週水曜日OKですと。するうと、Y氏から返事がきた。とっても楽しみです。お店はまたこちらで決めてご連絡しますとのこと。

水曜日まであと五日。その間は頑張れそう!

とうとう前日の火曜日になった。この五日間本当に長かった。Y氏とのLINEもそうそうやり取りする訳じゃないから、なんとしてもY氏に早く会いたいと言う気持ちがどんどんと大きくなっていく自分がいた。

もうこの気持ちどうすればいいのだろう。旦那と別れてY氏と一緒になりたい。そんなことまで思うようになってしまっている。もう先の見えないなにかに入り込んだような気持ちだった。こんなことを思ってしまう自分がとても怖かったのも事実だ。子供たちを見捨ててまでY氏と一緒になるなんて。

旦那は出張の準備をワクワクしながらしていた。自分で買ってきたかなんだか知らないが、カラフルな下着のパンツとかいそいそとスーツケースに入れていた。たぶん出張先でなにかあるんだろう…。

でも本当に興味がない。旦那が浮気していようがいまいが。わたしにとってはただの生活費の資金源。子供たちにとったらたった一人のパパなんだろうけど。それらがあるから離婚はできないのだ。

火曜日の22:00すぎにY氏から待ち合わせ場所と時間のLINEがきた。繁華街の一角のおしゃれなイタリアンのお店らしい。時間は19:00でどうでしょうか?とのことだった。

本当にY氏はいろんなお店を知っている。今までわたしが行ったこともないような落ち着いた雰囲気のおしゃれなお店ばかり。本当に楽しみだ。

今までのつまらない生活が一転して夢のような世界を見させてくれるY氏に本当に心から惹かれていった。明日やっとY氏に会える。そんなドキドキした気持ちを抱えて眠りについた。

朝旦那がウキウキ気分で朝の5時すぎに出張に出かけて行った。あきらかに出張じゃないだろう。本当に旦那はばかだ。わたしはそんな風にばればれに浮気はしない。でもそんなことどうでもいい。

子供たちの泊まりの用意を終わらせ、子供たちに

「今日は遊びに行かないですぐにおうちに帰ってきてね。」と念をおして学校に送り出しました。子供たちは分かったよと言って、学校に向かいました。子供たちはこんなお母さん嫌いになるだろうな。そんな母親としての嫌悪感がでてきていました。

夕方、16:00すぎに子供たちが学校から帰ってきました。子供たちの荷物を積んで実家へ向かいました。車の中で、子供たちに

「お母さんおめかししてどこ行くの?とってもかわいいよ。」

と言われました。わたしはぎくっとしました。旦那より子供たちのほうがわたしのことよく見ている。びっくりした気持ちを落ち着けて、

「お母さんも会社で出張になっちゃって…。お仕事だから仕方ないよね。だから二人ともばあばの言う事ちゃんと聞くのよ。」

と苦し紛れに言いました。

一年ぶりの実家につきました。母に会うのが一番苦痛だ。さっさと子供たちを預けて出発しよう。

ピンポーン。「はーい」と母がでてきた。「ばあば久しぶり~」と子供たちはさっさと実家に入っていった。「久しぶり。今日明日子供たちの子と宜しくお願いします。」

緊張しながら話したら、母はわたしの頭から足先までなめまわすように眺めてこういった。

「あんた実家に子供たち預けてなんかおかしなことするんじゃないだろうね。よく考えなさいよ。」

 

わたしは母からでた言葉にびっくりした。やっぱりこの人にはなんでもお見通しなんだ。昔からそうだった。わたしが付き合っていた彼氏も初めて親に紹介したら、彼が家から帰ったら母はこういった。

「あの男はやめときな。あんた以外に女がいるよ。」

実際その後、ある友達から彼氏は、私とは別の子と二股をかけていたのだ。母の見る目のするどさには本当に驚かされた。

だから今回も実家を頼りたくなかった。

「はあ?どういうこと?わたしは仕事なの。変なこと言わないで。もう時間だからいくね。子供たちのことお願いね。」わたしはさっさとその場から立ち去りたかった。

わたしは急いで車にのり、スピードを上げて走り去った。

実家の母にズバリなことを言われて、気が動転したわたしは、車の中で気持ちを落ち着けるために、数年やめていたたばこを吸った。

久しぶりのたばこはわたしをクラクラさせた。でも、すごくおいしい。子供ができてからずっとやめていたたばこの味。実はこの前のY氏との食事のときに酔った勢いで一口たばこをもらったのだ。それからたばこの味が忘れられなくて、もしかしたらというときの為にコンビニで一箱買っておいたのだった。

だんだん今までの自分ではなくなるのを感じた。ただつまらない女になっていたのをY氏が特別な女にしてくれたのだ。

たばこを吸い終えてそのまま待ち合わせ場所のイタリアンに向かった。時間も18:40。ちょうどいい時間だ。早くY氏に会いたい。早くY氏に会いたい。膨らむ気持ちをおさえつつ、イタリアンのお店に到着した。18:55。

Y氏にイタリアン店に着いたとLINEを入れた。すると、僕ももうすぐ着くよ!と返事がきた。先に店内に入っていてとのことだったので、また先に店内に入り、個室に通された。本当におしゃれなお店だ…。恥ずかしながらキョロキョロしてしまいました。

Y氏が息を切らせて個室に入って来た。前回とは違ってY氏がとてもラフな服装だったのにもとてもときめいてしまった。Tシャツにチノパン、ジャケットといった格好。

料理がおいしいのはもちろん、Y氏のお話にとても引き込まれていった。とても楽しい時間だった。気づいたら午前12時前。Y氏と店をでたら、店の前でY氏が後ろから抱きしめてくれた。不意打ちだったのでとっても驚いたが、おさえてた気持ちが爆発してしまいわたしも身をゆだねた。

それから二人でタクシーに乗り込んで、隣町にあるラブホテルへ入った。最初はお互い緊張していたが、お酒も入っていたので自分をさらけだすことができた。とてもすてきな時間だった。

朝、9時に目が覚めた。私いつの間に眠ってしまったのだろう。ふと横をみると、隣にY氏の姿はなかった。メモがテーブルに置いてあったのみた。

「昨日はありがと。急な仕事が入ったから先に行くね。また連絡するね。」

わたしはシャワーを浴びて、ホテルを後にした。

ホテルをでて自宅についたのは、午前11時すぎ。誰もいない自宅がとても寂しくも感じた。自分をさらけ出すことができてY氏ととてもすてきな時間を過ごしたのに、実際自宅へ帰ってくると、子供たちに対して申し訳ない気持ちになった。どうしても母親に戻ってしまうのだ。

実家に子供たちを預けてまで、Y氏と浮気をしてしまったことに多少罪悪感がわき出て来た。でもY氏に対しても好きという気持ちがあるからもう後にはひけない自分もいた。

洗濯やそうじを一通り済んで、ソファでボーっとしていたらY氏からLINEがきた。

「昨日は本当にすばらしい時間をありがとう。こんなこと言うのを悩んだんだが、A子さんのことを好きになってしまいました。

実は妻とは今別居中で離婚調停に入る予定なんだ。もし離婚成立したら僕と一緒になってほしい。」と。

わたしはとってもうれしかった。旦那と離婚して子供たちを引き取ってY氏と一緒になりたい。そして第二の人生を歩みたいですとなにも考えず返信しました。

子供たちが学校から帰ってきたら、一目散に子供たちがわたしのところへ寄ってきて寂しかったよ。と言って抱き着いてきてくれました。ばあばはどうだった?と聞くと、ごちそうを食べさせてくれて一緒にお風呂に入ったよ。と嬉しそうに話してくれました。わたしにとって意地の悪い最悪な母親だけれど、子供たちにとってはやさしいおばあちゃんなんだね。それだけが救いだ。でも次Y氏と会うときはもう実家はお願い出来ないな。あの母だったらわたしが浮気していることがばれてしまうから。

旦那は夜中の3時に帰って来た。出張がこんなに遅い時間なのか。バレバレだっていうの。

旦那がわたしが寝ていたベッドに入ってきて、体を触って来た。わたしはあまりの気持ち悪さに「触らないで!」と旦那を突き飛ばしてしまった。

旦那は「なんだよそれ!」といってリビングのソファで寝た。もう無理だ。離婚したい。

Y氏と週一回の割合で会うようになった。もちろんどこかで食事をして、それからホテルへ…という変わり映えしないもの。でもわたしにとってはそれだけでも十分幸せだった。Y氏と一緒にいれる時間がとても楽しかった。Y氏とは、一緒になったらどんな家に住んでとか、子供は一人はほしいねなど、ワクワクしながら話していた。

Y氏との不倫関係が約一か月ほど済んだときだった。わたしの携帯に非通知で電話がなった。でてみると、低い声の男の人だった。

「もしもし、○○A子さんですよね?こちら、名古屋探偵調査会社です。今電話よろしいでしょうか?あなた、Yさんと浮気してますよね?なので、これからあなたに慰謝料を請求し、そして今後一切Yさんと関わらないという約束をしていただきます。それらに応じない場合は裁判を起こします。」といったものだった。

わたしは話がつかめなかったので、震える電話を切ってしまった。すると、また非通知からかかってきた。わたしは怖かったので、電話を無視していた。どうしよう。慰謝料ってなに?誰に相談すればいいの?わたしは、すぐに友達に電話をした。SNSで知り合ったY氏と不倫をし、探偵事務所から電話があったことを伝えた。友達はそれはやばいから、一度探偵事務所の人と直接話をしてみたら?とのことだった。電話が鳴りだしてから五日たっていたので、いまさらこちらからかけてみるのもどうしようかと迷っていたら、自宅のチャイムがなった。

玄関のインターホンにでてみると郵便配達のおじさんでした。

「○○A子さんで間違いないですか?」といって、とある封筒を渡してきました。中身を見てみると、名古屋探偵調査会社からの手紙だった!

「わが社の電話に応じていただけないということでしたので、文書にてご連絡致します。Y氏の奥様より調査依頼が入りまして、Y氏とあなたが不貞行為を行っているという証拠を手に入れました。なのであなたに慰謝料を請求致します。

請求金額につきましては、折ってご連絡いたします。」という内容だった。。。なにこれ。Y氏の奥様って別居中じゃなかったの?離婚する予定じゃなかったの?

すぐY氏に連絡をした。電話にでない。どういうこと?わたしは狂ったようにY氏に電話をかけた。

もうどうしようもできなかったので、仕方なしに名古屋探偵調査会社におそるおそる電話をかけた。すると、一人の男性がでてきた。とても低い声で落ち着いた様子だったのでそれが逆にわたしには恐怖だった。「すいません、そちらからお電話と手紙をいただいたものなんですが…。どういうつもりなんですか?理由をおしえてください。」このときわたしは冷や汗でびっしょりだった。

男性「あーーー!!!A子さんですか!(たぶん忘れていたような感じだった。。。)Yさんの件でお送りした手紙受け取って頂けたんですね。ありがとうございます、ご連絡頂きまして…。これでご連絡頂けなかったらご自宅へ直接伺おうと思ってたところでしたよ。でしたら、電話ではなんなので直接お会いしてお話しませんか?そのほうがお互いにとっていいと思いますが…。いえいえ取って食おうなんておもってませんから。こちらも仕事なんで…。どうでしょうか?」

わたしは正直悩んだ。会ってなにされるか分からないしもしかしたらY氏の奥様がその場にいるかもしれない。それを考えるととても怖い。その場に奥様がいないかを男に確認すると、「いえ、お会いさせて頂くのはわたしとA子さんだけの二人です。YさんもYさんの奥様は来ないですよ。安心してください。」

それを聞いて少し安心した。なので会う事に了解した。そしてその男性と日時と待ち合わせの場所を決めた。今週末の土曜日、13:00。場所はとある古びた喫茶店だった。男性のほうから指定されたのだ。

探偵の男と会う約束が決定したが、Y氏から一向に連絡がない。いくらかけても「ただいま電話にでることができません。」だった。LINEで名古屋探偵調査会社から電話や手紙をきたことを伝えたが既読にもならない。

どうしたのか?なにかあったのか?Y氏と連絡がつかないとなると、土曜日はなにも分からないまま私だけで行かなくてはならない。それは無理だ。でもまた約束をキャンセルするとあの探偵の男からなに言われるか分からない。

とにかく今週土曜日まではY氏からの連絡を待つことにし、なぜ探偵に会う事なってしまったのかを聞きださなくては。そして、奥様とは離婚するはずじゃなかったのか?を聞きたい…。なぜこんな探偵の男から連絡がくることになってしまったのか…。わたしはY氏に騙されていたのか。なにがなんでもY氏にも土曜日、同席してもらわなくては。

浮気をしてこんな目に遭うなんて想像もしていなかった。悪い事と分かってはいたが、あの時の自分は完全に頭の中がお花畑になっていたんだから。

今日が探偵事務所の男性を会う土曜日だ。あれからずっとY氏から連絡がやはりなかった。

やはり私は騙されていたのか。でももうそれしか考えられない…。

約束の時間となった。13:00に古びた喫茶店についた。ここはクロワッサンがおいしいと有名なところだった。よく思い出してみると昔よく旦那とデートで使用していた喫茶店だった。旦那と結婚して子供が出来たらここの喫茶店にクロワッサンを食べにこようね。と話していたのに。

そんなことまでもわたしは忘れかけていたんだ。あのころの旦那はとても優しく、そして私をとても大事にしてくれた。いつから冷め切った夫婦になってしまったのか。マスターに通された奥の席で男がくるまでボーっと考えていた。

ソファーに座って携帯を見ながら待っていたら、マスターのいらっしゃいという声が聞こえた。よれよれのスーツをきてボサボサ髪の男性がこちらへ向かってきた。なるほど、この人が探偵の男か…。その男から名刺をもらった。

「名古屋探偵調査会社 調査員 山下」と記載されていた。まずはその男はマスターにホットコーヒーとクロワッサンを注文した。少し無言の時間が流れた。私はどのように話を切り出せばいいか分からなかった。その男はたくさんの書類をテーブルの上に置いた。

男「ここはクロワッサンがおいしいんですよね。ご存知でしたか?」

なにを言い出すのだこの男は…。でもこの言葉がいいきっかけになったのは間違いなかった。

私「クロワッサンがおいしいのは知ってます!あの、そんなことはどうでもいいんです、Yさんの奥様が裁判を起こすってどういう意味ですか?私はYさんがまだ離婚していなかったのは知ってはいましたが、もう別居中だし離婚調停に入ると聞いていました。なので私が慰謝料を支払うのは納得がいきません。騙されていたのは私の方です!」

男「そうおっしゃいますが、Yさんが別居中とおっしゃったのは確実な情報なのですか?奥様は別居はしていないとおっしゃっていますよ。夫婦仲も円満だそうです。そして調べたらY氏とあなたは不倫をしていた。事実としてはYさんと奥様はまだ夫婦関係が続いているのです。その関係中に不貞行為を行ったということでA子さんは奥様に多大な精神的苦痛を与えたのです。なので、慰謝料を請求されても仕方がないのです。そして、今後一切Yさんと関わらない。それらにもし応じられない場合は奥様は裁判を起こすつもりです。」

私「それだとYさんが私を騙していたということなるじゃないですか!なのに、私に慰謝料を請求するなんておかしいじゃないですか!!!」マスターもびっくりするくらい大きな声を出してしまった。

男「仮にYさんがA子さんを騙していたとしても、A子さんが不貞行為の相手であることには間違いないんです。ちゃんと奥さんと離婚調停中というのが本当なのかどうかを調べなかったA子さんにも問題があるのです。Yさんの言葉だけを鵜呑みにして浮気に奔ってしまったあなたの責任なんです。」

「なにも事実を確認しなかったあなたにも問題があるんですよ。」

私はなにも言い返せなくなってしまった。そのとき、思い出しました。Y氏からきたLINEがありました。証拠になるはず!

私「じゃあ、YさんからきたLINEの内容に別居中で離婚調停に入るという証拠が入ってるんですけど。これは証拠になるでしょう!」

男「…なるほど…そのLINEは残っていますか?ちょっと見せてもらってもいいですか?」

私は男に携帯を提示した。男はだまってY氏と私のやりとりのLINEを眺めていた。

わたしは男に震える手でY氏から入って来たLINEを見せつけた。

男「なるほど…。まず解り易く説明しますと、今の現状ではA子さんが不貞行為を行ったということについては事実ですよね。それに伴い“その不貞行為が故意または過失”があったかどうかが肝心なんです。このLINEの内容によるとA子さんはY氏に騙されていたが、多少の過失があったということになる可能性がありますね。いやいや、故意のほうが悪質とされて慰謝料も高額になるんですよ。過失ということで判断されれば、慰謝料も少額になるんです。ちなみにA子さんはY氏とどうなりたいのですか?きっぱりと別れることができますか?」

男から今後Y氏とどのようになりたいかを改めて聞かれた私は…。

私「Y氏と肉体関係があったことは事実です。そして、私の夫婦仲も冷め切っており、Yさんに心の拠り所を求めていたのも事実です。多少の恋愛感情も持ってしまった。でもそれは、Y氏が奥様との関係がよくなかったという言葉を聞いていたからです。そして、奥様の辛い気持ちを考えるとYさんとの関係を続けていくことはもうできません。奥様に申し訳ない気持ちでいっぱいです。」

これがわたしの本心だった。

男から今後Y氏とどのようになりたいかを改めて聞かれた私は…。

私「Y氏と肉体関係があったことは事実です。そして、私の夫婦仲も冷め切っており、Yさんに心の拠り所を求めていたのも事実です。多少の恋愛感情も持ってしまった。でもそれは、Y氏が奥様との関係がよくなかったという言葉を聞いていたからです。そして、奥様の辛い気持ちを考えるとYさんとの関係を続けていくことはもうできません。奥様に申し訳ない気持ちでいっぱいです。」

これがわたしの本心だった。

男「そうですか。分かりました。このLINEの画像を証拠としてとらせて頂いてもいいですか?YさんはA子さんを騙して不倫関係になろうとした。奥様にお見せして、A子さんの慰謝料請求がどうにかならないか掛け合ってみます。減額ができればいいほうかな…。まあ過失があるということで、多少の慰謝料請求はあるかもしれませんが、そのときはお願いしますね。あともう一つ、今後一切Yさんと会う事、連絡を取る事を一切しないという念書を一筆書いていただけますか?」

最初は頼りなさげだった探偵のこの男はたんたんと話しを進めていき、私はもしかしてkの男、実は頼りになる男なのか?と少し見直してしまった。そして私はためらうことなく、男が用意した念書に署名捺印をした。

男はクロワッサンを真ん中からほおばりながら、「あなたも大変ですね。不倫する男なんてろくなもんじゃないんですよ。まああなたも騙されたとはいえ、お互い様と言いますか。あなたもご家族がいるんだから、もう少し責任ある行動をとったほうがいいですよ。じゃあまた進展がありましたらお電話致します。」といってコーヒーを一気に飲み干してあわてて店をでていった。

探偵の男が喫茶店を去ってからしばらくボーっとしてしまった。

私もクロワッサンを注文して、いろいろ考えた。旦那と向き合っていなかったのは自分だったのだ。旦那を思いやる気持ちが欠けていたのだ。だから、旦那も浮気に奔っているのだと思う。全部身から出た錆びなんだ。

でも、旦那が浮気している証拠なんてなにもない。もし離婚してほしいと言われても私は拒否することもできないし離婚は仕方がない。私がY氏と浮気していたことは正直に話してみようと思う。

探偵の男と話し合いが終わって家に帰ると、子供たちと旦那が楽しそうにゲームをして待っていた。こんな当たり前の風景が無くなるのはとてもつらい。でもそれを失うような不倫をしてしまった私の責任であるし、自業自得なのだ。なので、私は気持ちを切り替えて普通に「ただいま~。」と言って、晩御飯の支度に取り掛かった。子供たちと旦那がおなかすいた~と騒いでいる。なので今日は旦那と子供たちが大好きなハンバーグにしよう。

子供達と旦那が好きなハンバーグを食べ終わり、久しぶりに四人でみんなでお風呂に入って子供たちが寝たあとに、旦那がワインを飲んでいた。「お前も飲む?」と言われて、「うん。」と向かいに座った。

子供たちが寝た後は本当に静かだ。

「あ、そうだ!」

と言って、旦那のカバンに中から何かを取り出した。

「この前の出張先で買って来たんだ。出張から帰ってから渡そうと思ったんだけど、お前機嫌悪かったから…。いつもありがとうの気持ち。気にいってくれるといいんだけど。」

わたしは間違っていたんだ。旦那が浮気していると思い込んでいたわたしは間違っていた。もう全てを失ってしまうだろう。あの何気ない生活・子供たち・すべてだ。

旦那は私が尋常じゃない位泣いていたことになにかを察知したようだった。

「なにかあったのか…?」笑顔だった旦那の顔がとても心配そうな顔にかわった。今話すべきではないだろうけどもう隠すのは限界だ。もう仕方がない。

浮気をしていたのはわたしだけだったんだから。

私は涙をこらえて旦那に伝えた。

「ごめんなさい、SNSで知り合った男性と浮気をしてしまったの。

でもその男性が離婚調停中ということで私も浮気に奔ってしまったんだけれど、その男性の奥様が探偵を雇って証拠を集めて、私に慰謝料を請求すると言われたの。まだいくらか分からないんだけど…。こんなことになって本当にごめんなさい。

でも浮気をした理由なんて特にないの。ただ寂しかったから。でももうその男性とは会わないという約束をしたわ。私たちもう無理よね。」

私が泣きじゃくって心配そうだった旦那の顔が今にも怒り出しそうな厳しい顔にかわっていった。

「そうだったのか。僕の責任でもあるのかな。忙しかったから寂しい思いをさせていたのかな。分かった。しばらく考えさせてくれ。」それだけを言い残すと、旦那は子供たちが寝る子供部屋へ行ってしまった。旦那と子供を失うやっぱりもう無理だね。後悔しかない。Y氏とのあの時間をなかったことにできるのならしてほしいと心の底からわたしは祈った。

私は旦那からもらったネックレスを握りしめて泣いた。

次の日、朝起きたら旦那と子供たちがいなかった。もしかしてでていったの!!!慌てて家中を探すと、リビングの机の上にメモが置いてあった。「ちょっと散歩行ってくる。パパより」

朝食を作って待っていよう。

「ただいま~!」子供たちの元気な声が聞こえた。作りたてのホットケーキをみるなりとても喜んだ。すると、旦那が私を呼んだ。「ちょっと外来て。」私は何を言われるのかドキドキしながら外へ出た。離婚を切り出されたらもうそれは仕方がない。

主人に呼ばれて外へでた。

「はっきり言って浮気をしたって聞いて、離婚を考えた。でも、子供達と朝、話をして、パパとママが最近仲良くないから悲しいって言われた。子供のことを考えると離婚はよくないんだろうと思ったから、離婚はしない。でも約束して欲しい。もう浮気をしない、その浮気相手と絶対会わないと。約束やぶったら次は離婚をする。それでいい?」

私は泣いてうなずいた。「慰謝料も請求されたんなら僕が払う。やっぱり相手の奥さんを傷つけたの間違いない事だから。で、かわりと言ってはなんだけど、僕が浮気相手の男に慰謝料を請求しようと思う。その探偵の連絡先を教えて。」

わたしたち夫婦は離婚という結果では無くて、わたしの主人がわたしの浮気相手であるY氏に慰謝料を請求するなんて驚いた。たんたんと話す旦那に私は少々驚きを隠しながら以前に探偵の男からもらった名刺を旦那に渡した。

あれから2か月。それ以来旦那から浮気のことや探偵の男に連絡をとったというなにも話がなくなった。わたしはもちろんあれからY氏とも連絡をとっていない。あの探偵事務所の男からも連絡がない。それが多少心配ではある。

忘れもしないあの日。

とある日、名古屋探偵調査会社と記載された郵便物が届いた。なんだろう…。宛名は私と旦那あてに二通届いた。旦那の郵便物は勝手に開けれないので、自分のだけを空けたら…。

Y氏の奥様が慰謝料請求を取り下げるといったものだった。これはいったいどういうことだろう。

旦那にすぐ連絡をした。すると、旦那は、「自分あてに届いた郵便物も空けていいからすぐに空けて!」と言われたので空けたらこう書かれていた。

名古屋探偵調査会社から主人宛に届いた封書の中身を空けてみた。

「御主人から請求された慰謝料とY氏の奥様から請求させていただく慰謝料を相殺という形でこちらも了解しました。」といった内容のものだった。旦那が探偵の男と掛け合ってくれたのだろう。

それから私たち夫婦はいい関係にもどったというか、以前よりも仲が良くなった。お互いの思いやりの気持ちを忘れないようにしようと心掛けている。

浮気なんていいことがない。浮気をしている間だけ当事者たちが楽しい夢を見れるだけ。

みんなが傷つくんだ。今回の件でよく身にしみて分かった。

でも、旦那との関係が修復できたことだけは今回の浮気でただ一つ感謝することかな。

でも、もう浮気はこりごりだ。